リースの総額の比べ方|月額だけで比較しないための計算手順

軽貨物の車をリースで用意しようと各社のプランを見ていると、まず目に入るのは月額です。ところが、月額が低いプランが契約期間全体でも負担が小さいとは限りません。ボーナス払いが組み込まれていたり、整備費用が含まれていなかったり、契約が終わるときに精算が必要だったりすると、支払う総額は大きく変わります。

この記事では、リースの支払総額を自分で見積もるための計算式と、複数のプランを同じ条件で並べるワークシートを紹介します。具体的な料金の相場は扱いません。手元にある見積書や契約書の数字を当てはめて使ってください。

この記事のポイント

  • 国民生活センターは、契約時に「支払総額と支払時期」の説明を受けるよう呼びかけている
  • 総額は「初期費用+月額×月数+ボーナス払い+契約終了時の精算見込み+月額に含まれない維持費」で見積もる
  • 月額に含まれる費用の範囲をそろえないと、プラン同士を正しく比べられない
  • 月額が低く見える理由には、それぞれ利点と注意点がある。理由を確かめてから比べる

月額だけで比べると見落としやすいこと

国民生活センターの資料では、リース料は基本的に、車の価格から契約終了時に想定される車の価値(残価)を差し引き、登録費用や税金、保険料、点検整備費用、リース手数料などを加えた総額を、契約期間で分割して決めると説明されています。同じ資料の注記では、支払方法にボーナス月の加算を含む契約もあること、整備などの保守管理費用を除いて毎月の支払いを抑える方式もあることが示されています。

つまり月額は、残価の大きさ、契約期間の長さ、ボーナス払いの有無、含まれる費用の範囲によって上下します。月額の数字だけを並べても、条件の違う契約を比べていることになりかねません。国民生活センターと今治市の消費生活情報は、契約時に確認する点として、契約期間、残価設定の有無、支払総額と支払時期、走行距離制限などの利用制限、中途解約の条件、満了時の返却や残価の精算方法を挙げています。

なお、リースと購入のどちらにするか迷っている段階なら、先に軽バンはリースと購入どっちがいいかで方法そのものの違いを整理しておくと、この記事の計算も使いやすくなります。

支払総額を見積もる計算式

契約期間全体で負担する金額は、次の5つの要素を足して見積もります。

支払総額の見込み = ①初期費用 + ②月額 × 契約月数 + ③ボーナス払いの額 × 回数 + ④契約終了時の精算見込み + ⑤月額に含まれない維持費 × 契約月数

  1. 初期費用:頭金や契約時に支払う諸費用など、契約時にまとめて払う金額。ない場合は0円とする
  2. 月額×契約月数:毎月の支払いを契約期間の月数で掛ける。途中で月額が変わる契約は期間ごとに分けて計算する
  3. ボーナス払い:ボーナス月に加算する契約では、加算額と回数を確認して足す
  4. 契約終了時の精算見込み:残価の差額精算、走行距離の超過精算、原状回復の費用など。契約で起こりうる項目を書き出す
  5. 月額に含まれない維持費:車検、点検、オイルやタイヤの交換、保険など、自分で払う費用を月あたりにならして足す

④は契約時点では確定しないため、「起こりうる上限の目安」として見ておくのが現実的です。走行距離の超過精算の考え方はカーリースの走行距離制限で、残価の精算が起こる仕組みは残価設定とオープンエンド・クローズドエンドの違いで解説しています。

プランを並べる比較ワークシート

計算式の各要素を、候補のプランごとに表へ書き込みます。金額の欄は見積書や契約書の数字に置き換えてください。表の「A円」などは記入欄を示す記号で、実際の金額ではありません。

要素確認する書類・項目プラン1プラン2
①初期費用見積書の契約時支払額A円F円
②月額×契約月数月額と契約期間B円×( )か月G円×( )か月
③ボーナス払い加算額と回数C円×( )回H円×( )回
④精算見込み残価の扱い、距離の上限、原状回復の基準D円I円
⑤含まれない維持費月額に含まれる整備・税金・保険の範囲E円×( )か月J円×( )か月
合計①〜⑤の合計( )円( )円

比べるときは、契約期間をそろえるか、そろえられない場合は「合計÷契約月数」で月あたりに直して比べます。⑤を出すには、月額に何が含まれているかを確認する必要があります。日本自動車リース協会連合会は、整備費用を含むメンテナンスリースでも、パンク修理や消耗品の交換、代車などを別に負担とする例があり、整備を含まないファイナンスリースでは車検や点検整備、消耗部品の交換費用が利用者の負担になると説明しています。含まれる範囲は契約で大きく変わるため、項目ごとに「含む・含まない・回数制限あり」を確認しましょう。

月額が低く見えるときに確かめる理由

月額が低いこと自体は悪いことではありません。どの条件によって低くなっているのかを確かめ、自分の働き方に合っているかで判断します。

月額が低く見える理由利点注意点総額で確認すること
ボーナス払いを併用している毎月の負担を平準化しやすい収入に季節の波がある場合、加算月の支払いが重くなる加算額と回数を③に入れる
整備費用を含まない方式整備を自分で手配したい人には無駄が少ない車検や消耗品の費用が不定期に発生する⑤の見込み額を足す
残価の設定が大きい分割して払う部分が小さくなる方式によっては終了時に差額精算が生じる残価の扱いと④の見込み
契約期間が長い1か月あたりの負担が下がる原則として中途解約ができず、拘束期間が長くなる月数を掛けた②の合計
走行距離の条件が仕事に合っていない距離が少ない使い方なら影響は小さい距離が伸びると超過精算が生じる場合がある自分の走行距離での④

契約期間を長くする場合は、途中でやめるときの負担も合わせて考えます。国民生活センターは、カーリースは原則として中途解約ができず、できる場合でも通常は解約金や違約金が生じると説明しています。解約金の考え方はカーリースの中途解約と軽貨物をやめる時の注意点で整理しています。

軽貨物で見積もりの精度を上げるコツ

軽貨物の仕事は走行距離が伸びやすく、荷物の積み下ろしで荷室に傷が付くこともあります。④の精算見込みは、一般的な私用の車より大きめに見ておくと安全です。

  • 1日の配送ルートの距離×稼働日数から月間走行距離を出し、契約の上限と比べる
  • 返却時の原状回復の基準を確認し、荷室の傷やへこみがどう扱われるかを質問する
  • ⑤には燃料代を入れず、どのプランにも共通する費用として別に管理する
  • 見積書の数字と口頭の説明が違うときは、契約前に書面で確認し直す

支払総額が分かると、資金計画も立てやすくなります。ただし、総額のうちどこまでを経費として扱えるかは、使い方や契約の内容によって変わります。考え方の基本はカーリースの費用はどこまで経費にできるかで紹介していますが、個別の判断は税務署や税理士に確認してください。

あわせて読みたい

  • リース料の勘定科目と仕訳例|軽貨物の帳簿づけ
  • 軽貨物ドライバーの確定申告|準備と経費の整理
  • 軽貨物ドライバーとインボイス制度|登録を判断するポイント

まとめ

カーリースは、月額ではなく契約期間全体の支払総額で比べるのが基本です。初期費用、月額×月数、ボーナス払い、契約終了時の精算見込み、月額に含まれない維持費の5つを足し、契約期間をそろえて並べましょう。月額が低く見えるプランは、その理由を確かめたうえで、自分の走行距離や続ける期間に合うかを判断することが大切です。

ケイモビは比較メディアであり、審査・契約・納車・整備は各サービス提供会社が行います。料金や含まれる費用の最新情報は、各社の公式情報と見積書で確認してください。比べる項目をそろえるには比較のポイントを、走行距離や予算から条件を整理するには無料プラン診断をご利用ください。

出典・確認先

本記事は一般的な情報です。契約条件は各サービス提供会社の公式情報を、税務・手続きについては専門家や公式窓口をご確認ください。

FIND YOUR PLAN

仕事に合う軽貨物リースを比較する

プラン診断は準備中です。比較のポイントと、契約前に知っておきたい記事からご確認ください。